2019-01-01から1年間の記事一覧
感性が子供なんである。別に気取っているわけではない。精神的な成熟度もそれに準じているし、よく天才神話に言われるようにそこに付随した突出した才能などがあるわけでもない。 成長しそびれただけだ。まあ要するに単なる落伍者である。皆最初は私と同じく…
28日、西荻の喫茶店のマスターのツイートにストンときた。(この方のつぶやきにはストンとくることが多い。不便な場所だけど不思議な味のある雰囲気のお店で、一回だけ珈琲飲みにお邪魔したことがある。) 「この年末になると漂う空気は演劇に通じるものがあ…
太平洋戦争とジョンレノンの日だ。どうか私の中のすべての中のこのくらいきたないいやしいものが赦され清められる祈りが護られますように。
ある日突然、気が付いたら存在していた。病院で気が付く。そしてそこにいた奇妙な医師の指導のもとに、治療と銘打たれた「アイデンティティ確立」という目的に向かってさまざまな年齢性別を「演じながら」生活してゆく。 *** *** 2019年秋の新作である…
タピオカの少し前に流行ったブツであるという印象がある。 (因みに私は今まで生きてきた中でただの一度もタピオカ及びクスクスの類を経口摂取したことはない。そして冷麺はたった一度盛岡の専門店で摂取したことがあるだけだ。これが冷麺というものかと感動…
雑貨屋というのは幸せのモトである。 実に夢のカタマリである。皿だの箸だのスプーンだのお香だのなんだのが並んでいるだけなんだが。しかしそれは舞台である。生活のワンシーンを想起させるための五感を複合させる仕掛けの施された夢の舞台。夢を生活の中に…
いだてん。ちいとためてた分を今日、たった今、先週分を観終えた。第二部終了。戦争が終わった。 …森山未來さん、ものすごいな。 イラついてて何にも心にしみ込まなかったけどロキソニンと麦酒とこのひとの演技だけは沁みこんだ。 このひとがいたから他のす…
日曜の朝。 台風一過の青空が私はほんとうに好きである。何もかも新しく生まれ変わったような懐かしいような不可思議な非日常の幸福感。 三連休初日、荒れ狂う嵐の夜は実家にいた。近隣の町々の川が次々と危険水域に及んでゆく。決壊。スマートフォンの緊急…
待ってました出ましたな、の「岸辺のヤービ」続編。相変わらずムーミン谷である。 でもなあ、こないだの「椿宿の辺りに」で感じてしまった「あれっ、かわされた。」という物足りないような感覚をここでも少々感じてしまった。(岸辺のヤービ、椿宿の辺りに、…
朝起きたら静寂の空にうつくしいももいろの光がいっぱいの朝焼けだった。ひんやりさらさらと肌を撫でる秋の風。 静かな早朝、この世界はすべて私ひとりのものである。 だから私は今日私に与えられた恩寵であるこの一日を精一杯幸せに過ごそうと思う。 …でだ…
毎年、9月の声を聞くと自分の中で解禁される歌がある。 「9月の海はクラゲの海。」 ムーンライダーズ。 これを聴いていて、原点ということについて思った。 高校の頃の風景、この歌を、このバンドを教えてくれた人達との出会いのシーンのさまざまを思い出し…
(先週週末)ジョージ・オーウェル「1984年」読了。前半だけ読んで何だかんだほっぽってたんだけど、後半部一気読みしたら衝撃でしばらく茫然自失状態。 ものすごい読後感の悪さなんである。コンディション悪いとこに直撃食らってしばらく立ち直れなかった。…
朝が好きなのだ 私は本当に朝が好きなのだ。何もかも新しい、きらきらと木漏れ日の落ちる新しい朝。 そして大切なのはそれが終末感とともにあるというところだ。始まりと終わりが一つのものであるところで世界は完全になり私は解放される。 この構造がずっと…
さて、先日帰省した。こないだ実家で導入したおニューのパソ君にまつわる(周辺機器含めた)一切の設定その他のデジタル関係引っ越し作業一気に請け負ったんである。 疲れ果てた。が、大層喜ばれたんで、まあえがった。 *** *** *** というこれはこ…
おうい雲よ …って言いたくなる空だなや。 夏キライ、猛暑辛い。バテバテ高温多湿キライ早く秋風…とは思うけど、やっぱりスコーンと青い夏の空、まっしろくてもくもくの雲、8月の夏休みの空は好きである。(特にまっさらできらきらの朝、そして長い長い夕暮れ…
脳足りんが嫌いである。ものすごく嫌いである。大嫌いである。これこそが諸悪の根源であると思っている。 まったく実に切実な話なのだ。実害が酷すぎる。 …だがふと我と我が身を振り返ってみると、己が脳足りんでないとは決して言えないと言う事実に直面せざ…
いだてん NHK日曜夜八時の大河ドラマ。基本的に自分は普段この枠のドラマを見る人間ではない。 「面白いよ。」などと勧められても最初の一回も観きれず挫折してしまう。基本的に長時間視聴の忍耐力がないんである。 だもんでこれも何だか周りで評判だった…
梨木香歩さんの新刊、しかも非常に面白かった記憶のある「f植物園の巣穴」の続編、ということでどひゃーっと飛びついたんだけど。 …う〜ん、期待したほど面白く感じられなかった。というかやっぱり面白くなかったと思う。 確かに梨木果歩さん、その綿密なデ…
100分de名著、随分昔のを掘り出して観てみた。2月のガンディーである。監獄から弟子にあてたヒンドゥーの求道の教えを説いたもの「獄中からの手紙」を追いながら彼を解釈してゆく趣向。 番組の概要、公式HPはここ。 ヲヤ指南役はオルテガのときとおなじあ…
私の母世代のご婦人というのは、(私の母をはじめとして、)得てしてあまり言葉にこだわらない人種が多い、ような気がしてならない。 単に私の周りの環境なんだろうけど。 物の名前にこだわらないというか通じることだけが大切で外側は些末なことであるとい…
読了。 で。 …うむ。 とりあえず、本編ほどのものすごさではないけどさすがに期待は裏切られなかった。流行りの医療ドラマのようなんだけど、なんというか、上質な韓国ドラマのような人間ドラマの織り成すこみいった精緻な物語構成上の感情を揺さぶるおもし…
吉田篤弘、もちろん悪くないんだけど、なんだろうな。 いまぺろっと比べるの無意味かもしれないけど、引き換えくらべて考えてしまうのだ。短編の情趣のタイプ分けというか違いというか個性というか。 つまり、川上弘美の卓越。彼女の作品は、言葉は、短編で…
新しい時代の新しい元号の発表された記念すべきエイプリルフール、今日この日に、何もこんなしょうもないことを書くこともないのだが、なんとなく。(元号発表に関してはあれこれ思いはあるのですが。令和。) ゴボジン。 このくだらなさがどうしてか忘れら…
桜咲いてきて、嬉しいです。トリも花が好きなんスな。食っとりました。で、こないだの「100分de名著」のオルテガ「大衆の反逆」。 ここでワシはこのやたらと男前でかっこいい指南役の先生の語り口にシビれてしまった。で、それが刺激になってあれこれ考えた…
ミッツ・カール君のアクション、実は結構好きである。(こっちょり) 「100分de名著」録画消費、オルテガ「大衆の叛乱」にかかる。第一回。こりはピシッとツボにはまった。おもしろい。 オルテガの定義する「大衆」。これは階級としての大衆ではなく生き方と…
実家避難の週末のパターンとしては、とりあえず町の図書館であれこれ借りこむ。普段なかなか読めないものが読めることがあるのではないかという期待を込めて。 大抵ほとんど読めなかったりするんだけどね。とりあえず欲張って目についたもの借りてしまう。 …
西荻におもしろい珈琲屋があるで、と教えてもらったんで、週末のそのそと行ってみたらほんとにおもしろかった。 看板がなければ住宅街の中のただの個人宅である。実に入りにくい。普通にひとんちの玄関である。実に入りにくい。 ノックして「すみません。こ…
小学生からYAくらいが読者ターゲットなのかな。とりあえず可愛らしいイラスト付きの児童書。 昔読んだもので、おもしろかった、という記憶はあるのだけど内容は忘れている。(そんなのばっかりですが。)図書館の2月バレンタインチョコレート本特設本棚に並…
「100分de名著~ウンベルト・エーコ 薔薇の名前」観終わってため息。 この番組当たり外れがあったりするけど基本的にうまくできてて、時折滅多やたらと面白いアタリに出会う。 カミュ「ペスト」でハマってびっくりしてだな、とりあえず録画ため込んでたのだ…
ものすごく理不尽でノータリンなものに魂を売って生き永らえているので最近いろいろと限界を超え胃が痛くて眠れない。とりあえず自転車操業、麦酒二本流し込んで「ジオラマボーイ・パノラマガール」を開いたら、昭和の岡崎京子がシンゴジラなテーマを既に萌…