酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

洗濯屋

こんなに美しい春の朝。なぜこんなに寂しい夢を見るのだろう。 優しい青空に新緑がそよいで金色の光にきらきらさざめいていた。(けれどその恩寵は、胸の中の寂しさに届かない。) 窓辺の小鳥に聞いてみた。朝の陽射しが彼女を金で縁取った。小さな頭で首を…

キリン5 王様

横断歩道にキリンが落ちていた。 静かな冬の夜、星は静かに時間をながれてキリンにかかる。僕は思い出す。夕暮れには天使の髪の毛みたいな淡く細いハニー・ムーンがかかっていた、その夜。(ほのほのと薄い紫がたなびいていていたのだ。確かに、ほんの数時間…

映画という表現

最近ジミジミと映画観たいな衝動。(というかウヰスキー注いだポドショコラをすするときのお供。)(ふつう逆だが。)ということで動画サイトを覗く。 ボヘミアンラプソディーは挫折したが(よく考えるともともとクイーンがダメだったのだな自分)まあ手堅く…

エドワード・ケアリー「おちび」

「アイアマンガー三部作」(レビュー記事はこちら)では、まずは設定のあまりの想定外な独自性、とっつきの悪さ、陰惨で奇妙な世界観にいささか鼻白んだ。が、やがてそれらを迫力のリアリティでなまなましく描き出す凄まじい筆力と怒涛の物語構成力に引きず…