酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

タチコマの神とインドラの網

攻殻機動隊S.A.C.「機械たちの時間」。 学習型のAIを進化させた戦闘ロボット「タチコマ」たちが小説を読むようになって来たり、個性やゴースト(魂、のようなもの)、神について考え議論するようになってくるシーンがある。 バトーに可愛がられ個体認識され…

「大きな鳥にさらわれないよう」川上弘美

冒頭の章「形見」は序章だ。 クローン技術を駆使した工場で生産される人間や動物たちで構成された不思議な町の風景が描かれる。 この不思議な設定の下で暮らす女性の語り、生活風景を序章として、夢の断片のようなSFじみたさまざまの世界設定の幻想が展開さ…

負け組ロケンロー、それから透谷

人間それぞれツボというのはあるものだ。問答無用に否応なくまずストーンと胸を射抜かれてしまう。理屈はその後だ。 ストーンとハマってしまう。それは、人間にでも風景にでも文章にでも、そして音楽にでも。まずは完敗である。ただ単に、心が一緒に泣いてし…

好きな言葉

「諸悪の根源」という言葉が好きである。「あはれな」とか「いとしい」とか「いたましい」とかも好きである。なんでかな、好きな言葉ってあるんだな。皆それぞれがそれぞれに思い入れのある好きな言葉を持っている。好きな本や好きな言葉はそのままそのひと…

螺旋

こういう螺旋階段眺めてるとなんかミョーな心持ちになってくる。 螺旋っていうのは不思議なモチーフだな。 理系と文系の出会うところというか有機と無機の出会うところというか生命と非生命の出会うところというか、遺伝子的なるものと星雲的なるもの、ミク…

川上弘美

やっぱりすごいなあ… 最新刊「大きな鳥にさらわれないよう」を読んでいる。 まだ全体像が見えない、論理が見えない。それでもおもしろい。見えてきそうなもどかしさもイイ。 …それにしてもセクシャルな要素っていうのは児童文学以外では当然のことかもしれな…

怖い世界

このひと全然知らなかった。なんか初めてISのことを知ったときと同じくらいな衝撃を受けた。知らない世界を覗き見た心持ちである。 下田美咲。とっても頭がよくてきれいでパワフルでぴかぴかでものすごく魅惑的な若い女性タレント。あんまり衝撃的な見出しに…

アースヘイブン物語(そして攻殻機動隊)

アースヘイブン物語。 キャサリン・ロバーツ、この人の作品は全部読んだはずなんだけど覚えがない。もしかして読んだことなかったんだっけ。…と思いつつとりあえずとにかくやっぱり面白い。 異界、魔法世界と現実日常世界の二重世界、そこでの悪役と秩序側の…

そしてペンギンは語る

あったかい土地の人間は孤独が苦手ともだちやたらと欲しがるワケがわからないよおんなじ星を見つめ続ける、それだけは得意です♪「そしてペンギンは語る」 ほんとヤナちゃんええのう。「再生ジンタ」は初めて聴いたとき泣きそうになった。そして部屋で一人ほ…

愛と食べ物

フェイスブックのコメントで「食べものネタが多いね。」と指摘された。 そうかなあ。 …そうかもなあ。もしかして種田山頭火並に脳内エンゲル係数高いかもしれない。食べるもののことばっかり考えてるかもしれない。今夜とりあえず食べるものがある、ああ安心…

嫌悪と矜持

人が何かを嫌悪するのって、自分の枠取りを守るためなのかなというような気がする。それは自他を分かつため、アイデンティティを確立し守るため、といってもいいんだけど、なんだろう。嫌悪。同族嫌悪、同属嫌悪、近親憎悪。すべての嫌悪の構造はここに帰着…

おっかけ

柳原陽一郎のファンである。 もと「たま」のメンバー、イカ天出身の、一時一世を風靡した感のあるあのグループ。 知ったのも夢中になったのもブームが去ってから。私はいつでもなんでもワンテンポひとより遅いのだ。ぼんやりで血の巡りが悪いので仕方ない。…