酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

2024-01-01から1年間の記事一覧

両親を失う

その冬、幾度か寝たきりの父の見舞いをした。 母の死以後、ふいっと人生を投げだしたように突然の認知症から身体の老化の同時進行、すべての彼の生命の力が急激に衰えて意識も失い、病院に入ったのだ。 ただ点滴で生き延びている。ベッドの上でぼんやりと水…

納骨の日

両親二人分、無事納骨してきたよ。 冷たい風轟々だったけど、抜けるような青空素晴らしくて真っ白な富士山を見晴るかす、そんなお墓だった。 どうしてだろう。この日まで富士山のこと誰も気が付かなかったのだ。 暗い土の中に埋められてゆくあの白い壺の中身…

母喪失後記録 冬の雨、朝のラジオ

今朝は朝から降り続くしとしと冷たい真冬の雨、世界中冷たく薄暗い雨に降り込められて限りなくひとりの部屋の中。 意識の楔を手放したうとうとと寝苦しい浅い眠りの中で、無防備な意識の核子供のままの寂しさと恐怖にとらわれた怖い夢ばかり見ていた。 早朝…

冬の朝

寂しい寂しい寂しい。立ち直れないんじゃないかと思う。 生まれてこなければよかったとは 絶対思わないし思ってないはずなんだけど、寂しさはあんまり厳しい。 生きるのも死ぬのも厳しすぎる。