酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

ブルーベリー狩り

7月7日。

例年梅雨末期大雨ばかりの七夕には珍しく、朝から猛烈な夏空青空、かんかん照りの猛暑の真夏。

…ということで朝の道路。ぐんぐんと車は走る。
高速に乗るとココロは日常から離れてゆく旅の空。

とにかくこの非日常感よ。がらんとした世界の終わりの閑静。

平日、人々の暮らしから外れた時空、この夏の朝の青空にだけ訪れる、奇跡。

我々の道行は、山奥へ、山奥へ。
山の風景が、実は未だ山が街を覆っているのだという現実の感覚を呼び起こし、日々の小さな現実空間のカプセルから脱した異界へと導いてゆく。
わが脳内からもまたさまざまの山奥ドライブの記憶が流れ出しそこに重なってゆく。


実にこれは「群馬の山奥で♪」
…が脳内再生され続ける風景であった。(姉はすぐわかってくれた。「印度の山奥で♪のレインボーマンねっ。」)

流れる景色はひたすら山と空。

途中のパーキングエリアのスタバ横カフェテリア藤棚なんかでも、それだけでも、本当に世界は素晴らしく気持ちよかった。風がきらきら。

そして目的地、初めてのグンマー、初めてのブルーベリー群馬の山奥わくわく川場村田園プラザ。

 

強烈な夏の陽射し、蜻蛉、蝉の声、鳥の囀りと緑と青空だけの静けさの中のブルーベリー山に私はいた。頭の中がしんと静まり返る。

(実に群馬の山奥で♪…が脳内再生され続ける風景であった。)

ひたすらに、山と空。小鳥の囀り。
しきりに安房直子さんの「あるジャム屋の話」を思い出していた。
山の鹿の娘がブルーベリーのたくさん取れる秘密の場所を教えてくれて、恋仲の主人公と二人で素敵な山の中のブルーベリージャムの店を開く話だ。

主人公の森田さんは自分用に素敵なブルーベリーのお酒も拵えててね。
(ということで現場のブルワリーではブルーベリー麦酒なんか期待してたんだけど残念ながらありませんでございました。)

果実の枝はひと枝そのまんまブローチにしたいような可愛らしさ。

ブルーベリーソフトのトッピングはテーブルの横のブルーベリーぴょんと摘んでのっけたんだよ。

土地のおいしいもの集めた物産展、焼き立てベーカリー、山賊焼シャルキュトリにクラフト麦酒ブルワリーのビアレストラン、新鮮野菜サラダ食べ放題イタリアンに麺屋さん、なんでもアリだったけどチョイスはやっぱり蕎麦屋なんである。

生まれて初めてのグンマー体験生まれて初めてのブルーベリー狩り体験、しばらく日常に戻れない。

いやー摘みたて食べ放題ってほんとうにいいものですね。(淀長さんの顔と声で)

そしてサクランボと桃と杏と李と苺と木苺とハスカップの複合でやりたいものだと思ったのである。
(桃はネクタリンと白桃くらいでいいぞ。)

ブルワリーのユキホタカピルスナーもひとつ自分へのお土産に。