酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

11月21日火曜日 快晴

今日一日は夢のように過ぎ去った。

私のハナマル記念日、2023年11月21日。

 

朝から美しく晴れ上がった青空、快晴、晩秋ひかりきらきらあふれるまばゆい世界。病院内の検査から検査へ、様々な迷路の中を連れまわされて

 

 

昨日病院に呼び出されて、姉と二人で担当の先生と話ししてきたんだけど、母の癌が急速に進行しててね。このままだと余命二、三ヶ月、な話があって。

 

現実感がなくて夢の中にいるようだ。あんまりいろんなことがおこって、今ぽかんと不思議な気持ち。何にも言葉にできない。とにかく母容体がいきなりピークに達してぶっ倒れ、修羅場が一週間続いて父害も激烈で自分の心身の痛みも持て余して、でもひたすら苦しむ姿がかわいそうで心配で、バイク事故まで起こしてボロボロ。 そして今日、最後までおうちにいてほしかったけどどうしようもなくなって母緊急入院、やっと痛みから解放されたぼんやりとした安らかな姿。余命は明日どうなるかわからず、一か月をメドに考えるように言われ、経済的にも治療病院の負担が猛烈で父のボケっぷりもひどくなり…だけどね、もう恐れることは何にもないんだなあ、というぽかんと何もかもどうでもよくなった気持ち。もう何にも愛することも守ることも守られ鵜ことも喜ばせることも頑張ることもなんにもしなくていい。自由なんだなあってお月さまがきれいでね。

 

もう母が大好きなお店のプリンを意気揚々と大威張りで買いに行くこともない。

自由で幸せだあ

涙じゃんじゃん出てきちゃった。

本当に、本当に、胸の痛みが身体レベルになるほどひどく鮮烈で、もうだめだ、もうだめだ、何にも世界に色がない。平常心取り戻せるだろうか、ってもう二度と…って何度でも何度でもかさぶたはがすように何を見ても母に結びついて、ここから、母のいたこの風景から離れなければだめかもしれない。

 

ボディブローのように奥の方からどんどん効いてくる。

 

すごく素敵な夕焼けだったなあ。

今日も元気だごはんがうまい。と呟いてみる。

 

昨日まで自分が考えて一生懸命だったことが何の意味もなく感じられて不思議な心持ち。

ひたすら解放感で幸せだった。夕焼けやイルミネーションが美しくて、なんて素敵なんだろう、私は自由だ、私は自由なんだとぶつぶつと考えた。おうちの誰かが不在のままの日常生活の風景が不思議だった。わたしのかたちはルーティンをなぞる。これもきっと今日だけ。夢のようだ。

もう一晩中痛みに苦しむ姿に心痛めることもないのだ。病院で安心してケアしてもらえる。

友人が労ってくれた。優しくされるといけない。

あれえ涙がじゃんじゃん出てくる。自分が泣き上戸だったとは知らなんだ

もう私に優しい言葉をくれる人や友達の姿をしみじみ思い出して考えるのよそう。涙止まらなくて眠れない。

あんまり幸せで。