酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

雑記

珈琲屋

西荻におもしろい珈琲屋があるで、と教えてもらったんで、週末のそのそと行ってみたらほんとにおもしろかった。 看板がなければ住宅街の中のただの個人宅である。実に入りにくい。普通にひとんちの玄関である。実に入りにくい。 ノックして「すみません。こ…

「おそなえはチョコレート」小森香折 児童書とイデオロギー

小学生からYAくらいが読者ターゲットなのかな。とりあえず可愛らしいイラスト付きの児童書。 昔読んだもので、おもしろかった、という記憶はあるのだけど内容は忘れている。(そんなのばっかりですが。)図書館の2月バレンタインチョコレート本特設本棚に並…

猫の日

ものすごく理不尽でノータリンなものに魂を売って生き永らえているので最近いろいろと限界を超え胃が痛くて眠れない。とりあえず自転車操業、麦酒二本流し込んで「ジオラマボーイ・パノラマガール」を開いたら、昭和の岡崎京子がシンゴジラなテーマを既に萌…

夜明け記録 、宮沢賢治「農民芸術概論綱要」

二月如月朔日、新しい月、昨夜の久しぶりの雨に洗われた新しい朝である。 朝5時半頃の澄んだ紺色の中金色に輝いていたところから6時過ぎ次第に淡く消えてゆくところまで観測、見事な地球照を抱いた月星マーク。月に寄り添ったのは金星、少し遠くにみえるのが…

美しいもの

マンションエレベーターでベビーカーの赤ちゃんと目が合った。 いきなり嬉しそうににっこり笑い、私に向かってぱたぱたと手を振った。驚くほど可愛らしいうつくしいまばゆい笑顔がうす黒い穢れた心に突き刺さってなんかじいんと沁みた。 ただ存在しているこ…

モンブラン駆け込み

母が賢治の童話に興味を示したので貸したら面白がってくれたらしい。今日うちの方まで来たので、待ち合わせて珈琲のみながらあれこれ賢治の話になった。 …賢治のことなのでついスターバックスで熱くなってしまったアカン疲れた。母が賢治童話から風刺や絶望…

少女漫画とBL

ええと、タイトル通りのBLを語るにあたっての前提として、まずサブカルチャーでのオタクアニメのことなんか繋がりであること。 で、いわゆるつきの古式ゆかしいオタク男子の一般的な嗜好の話からってことで。 画一的な萌えアニメの「美少女」たちの画一的な…

PAPA

日曜の朝、明るい日の光のあふれる縁側に一式広げて、座布団に座り込んだ父は自慢のカメラ道具の手入れをしていた。ビクターの犬のマークのくっついたステレオからは重厚なクラシック。これも自慢のレコードコレクションだったんだな。こんもりと小ぶりな樹…

漱石忌

毎年12月8日には、太平洋戦争開戦の日であることととジョンレノンが狙撃された彼の忌日であることをしみじみと思い出す。 8月の壮大なセレモニーが行われる、あの惨劇に向かった戦争がはじまったこの日は誰も何も言わない、意外と知られていないので、ひとり…

おじゃる丸

おじゃる丸スペシャル「銀河がマロを呼んでいる」再放送してたから、また観てしまった。 やっぱりいいなあ、おじゃる丸。日本の誇るアニメ文化の中でも文学性を備えた類まれなるNHKショートアニメである。(しかしやはり長編よりも15分の枠組みのなかのレギ…

文体

文体というのは音楽や香りに似る。 その、文「体」というスタイル全体を覆い支配している見えない気配、いわばその「体」に憑依した魂、そのオリジナルの「法」としての「行間」のようなもの。享受者の感官がそれを感じた瞬間に、五感をすべて巻き込みそこを…

「おやつ」アンソロジー

PARCO出版の本ってのはどうも洒落ている。スタイリッシュ。 で、スタイリッシュでありながら、しっとりとした古めかしさに裏打ちされた風格もある。(それはどこか、思想、芸術、街、文化すべてがファッションになった昭和末期のt東京の匂いがするものである…

夏の朝

月曜の朝であったと思う。 夏の朝の中を歩いて、まばゆい朝陽を浴びた町の物語を感じた。挨拶をしながら行き交う人々、あくびをする人を乗せたバス、工事現場の作業員たち、きらきら光りながら走る車たち。いつかの、健やかな夏の物語。それぞれの、人々の、…

日記メモ(夏の終わり、新しさと懐かしさ)

考えたことはすぐさま言葉にして書き留めておかないと失われてしまうんだよな。賢治のようにいつでもメモ帳を、とずっと思ってた。 考えたことはその日を生きた証だと思ってる。 ツイッターなんかはそれのインデックスとしての使い方って意外といいかもしれ…

この夏の目標

人生には日々を充実させるための目標がなくてはならない。…という命題に行きあたった。さっき突然。 そういえば、小学校でも日直が毎朝黒板に「今日の目標」みたいなのを書いていた記憶がある。「一日一善」とかそういうの。あれは価値観の共有という、社会…

モンブランスタイル

昨年春、不意に空から降り落ちてきた天啓を受けた。 モンブランである。 落ちてきてしまったものは仕方がない。私はそれからせっせとあちこちのモンブランのことを研究した。その中で当然候補に挙がったのが谷中の「和栗や」である。選りすぐりの栗が自慢、…

夏至、文学

妖しい半月が西の空沈んでくよ、夏至の夜。 …でね、麦酒を浴びてヤナちゃん聴きながら思ったんだけどさ。 オレ文学部だったんだけどさ。 学問っていうのはさ。 何なんだろなって。(主として賢治のなめとこ山とホモイと漱石のことをぐるぐる考えてたんだけど…

カレー

土曜日、カレーの集いのお誘いを受けたので、なんだか一生懸命行ってきた。 カレーは素晴らしいからだ。というかまあ大学のゼミの先生を囲んでゼミOB会のような集いだったので先生やゼミの同期や後輩諸氏にお会いできるというのはどきどきするしわくわくする…

「なめとこ山の熊」読書会行ってきましたメモ

こないだの五月の週末。 迷っていたんだけど、結局頑張って出かけてまいりました。遥かなる練馬区「なめとこ山の熊」読書会。 久しぶりに快い緊張感のある議論、思いがけないその深まりと広がりの場所。やはり賢治は面白い。たくさんの視点を提供されていく…

日曜日

きれいに晴れたいい日曜日だったので、夜、久しぶりに「日曜夜」と名付けたプレイリストをかける。 ヤレほんとに久しぶりだ。ちょっとほっとした。ワシは繰り返される日常の安心感が好きなので、毎日、毎週、日々が平和に繰り返されることの儀式の感覚が好き…

イーストウッド

録画してた「パーフェクト・ワールド」。 うっかり目頭熱くなってしまった。「グラン・トリノ」でもそうだったんだけど、どうしてこうイーストウッドにはたやすく泣かされてしまうのだ自分。こんな人間ではなかったはずなんだが。 理不尽と痛ましさ、どうし…

読書会「なめとこ山の熊」

大学院のゼミの後輩君が眩いほどの行動力の持ち主で、自宅をサロンにしてさまざまなイベントを催している。 なんだか私と誕生日一緒とか好きな歌手が一緒とか編み物をたしなむとか(彼女は副業でオーダーメイドドレスのブランドなんか立ち上げてちゃった手作…

姪っ子お誕生日会

さて先日は実家での姪っ子お誕生会。料理大魔王母がここぞとばかりぶんぶんと腕を振るった。 こないだお取り寄せしてからそのおいしさにハマったということで、メニュー構成は小豆島の上等なお取り寄せオリーブオイル三昧イタリアン。 アヴォカドのヴィシソ…

おやすみなさい

なんだかねえ。 べろべろヨ。 明朝きっと消さねばかも。 でもご機嫌なのオレ今、一人で部屋で泥酔で。起きてれば起きてるだけ飲み続けてしまう。ご機嫌なときはご機嫌だから、辛いときは辛いから。(そして実は弱いので翌日は一日最悪である。) 一月は正月…

信仰

なんかあれこれいっぱい書きかけてるんだが、言葉がどうも降りてこない。ダメである。 で、今日は火曜日なので、何か宗教を信じたいなアと思い、あれこれ考えてみた。 古来の宗教でも新興宗教でも何でもよい。だが苦行はイヤである。地下鉄にガスをまくのも…

男子フィギュア・羽生結弦選手

普段まったくスポーツは観ないクチである。 オリンピックにも興味はない。(スポ根は嫌いである。その美学が基本的に嫌いである。極めて不健康だからだ。)(「あしたのジョー」の不健康さを見よ。)(戸塚ヨットスクールとかさ。)(セクハラやパワハラ、イ…

吹奏楽コンサート

姉の職場の吹奏楽サークルのコンサートに誘われた。素人楽団の内輪な無料発表会コンサートでも、たまに立派なホールにでかけると心持ちとしてはちいと高揚したりする。いかにも晴れがましいお出かけな気分が出て、楽しいのだ。 玄関前まで車でお迎え嬉しいな…

図書館環境・読書の現場

基本、図書館フリークなので、あちこちの図書館に出没する。 カフェでも図書館でもおんなじなんだけど、空間の雰囲気ってのは、建物や設備環境はもちろんそうなんだけど、それだけじゃなくて、寧ろスタッフが仕事を楽しんでるかどうかで決まってくるんじゃな…

銀河鉄道

なんかね、芥川賞も直木賞も賢治つながりな感じで、なんかね、…なんかなあ。(あんまり嬉しがっていない。)とりあえず読む気しないな。多分ただ今読む気力がないだけなんだと思うけど。 でね、さっきなんかずっとザネリのこと考えててさ、ジョバンニとザネ…

冬枯れ

寒波である。毎年思うのだが、雪国の人はよくこの季節を生きのびられるものだ。体温が下がると人間死ぬのに。 今朝、震えて目覚めた。暑いのもダメだが寒いのはもう絶対ダメである。ワシは心身共に素直なタチなので、つまり変温動物に近い生物なので割と素直…