猫の事務所、という短い賢治の童話が好きである。
いや、好きではない。嫌いである。すごいな、と思っているのだ。
ああ、これだ。
と、つまんないニュースだのなんだの見たとき、しょっちゅう思い出すのだ。
権威とか権力とか表向きの正義とか知識とか、もう何もかもしょうもなく台無しになる。そんな人間の浅はかさを余すところなくあじきなく描きだす。
善良で有能な被差別民的立場のかまねこを苛め抜き喜ぶ他のエリート猫たち。
「お前たちは何をしてゐるか。そんなことで地理も歴史も要つたはなしでない。やめてしまへ。えい。解散を命ずる」
と言い放つ超越の絶対の獅子がいればいいのに。水戸黄門や大岡越前。
だってさ、実力と知性の集まった最高権力国会が結局阿呆らしいプロレスごっこ。
インターネットには正義がぶんぶん振り回されて互いに相手を罵り合う。嬉しそうに。
スーパードライはプレミアムだろうがなんだろうがうまくない。失敗した、
やっぱりヱビス君にすればよかった。はずれである。
面白くないことばっかり。
ああ愚かしくて考えるのもめんどくさいから、もう流星が地球に激突して一瞬にして何もかも滅びてしまえ。
「えい。解散を命ずる。」
(だけど、本当に絶妙なのは最後の「ぼくは半分獅子に同感です。」の「半分」、てとこなんだよね。)