よく晴れた日曜日、酷い宿酔いで、顔も洗わず髪もとかさずジーンズにその辺のくしゃくしゃのシャツひっかぶって、のそのそと外に這い出した。なんとなくどうにもならんので。
ばかづら下げて歩いてたら、そういうときに限ってばったり高校の後輩に出くわしたりする。
懐かしい夏の陽射しに懐かしい街の風景で懐かしい後輩から昔話と現在の話を聞いて、人生まるごとつづめた夢、奇妙に不思議な時空の夢を見ているような気がしていた。
(もしかしてこんなのも年を取った後の人生が終わりに近づいたときの、悪くない日曜日なのかもしれない。)(早く本当の場所に目覚めたい。)
よしなしごとをしゃべくりながら歩いてたら、私が中学生の時から既に寂れていたけど、何だか永遠に存在しているような気がしていた乾物屋のシャッターが閉まっていた。後輩君がすごく気にして教えてくれたのだ。
「ついにつぶれたのか…ついにこの日が来たのか?」
二人して大変気に病んで、半分空いたシャッターからのぞき込んだら、店じまい的な作業をされておられる方々の姿が。
「あのう…」
確かめたら、やはり店じまいであった。
仕方のないことなのだ。時は過ぎるし時代は移るのだ。
やはりちょっと寂しい。
しみじみ。
後輩君は「俺らの一つ前の世代が支えてきたものが交代したら、次の世代がどうするか、で時代が変わるんですよねえ。」的なことを言ったので、ワシはしみじみ同感した。
「ウン、きっと明日にも戦争とか地震とかゴジラが降ってきてきっと世界が終わるんだよ。」
なんか同感じゃなかったかもしれない。
ごめんねM君。
この日曜日、久しぶりにこんなに美しく桃色に染まった空を見た。