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酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

桜の樹の下には

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桜の季節に思い出すことって言ったら、やっぱり桜の木の下の屍体のこと。で、これに関して、学生時代ゼミの飲み会でみんなで議論したこと。
 
イメージとして、どんな屍体が埋まっているか?
 
っていうテーマ。
シンプルに考えれば、どっちかっていうとおどろおどろしい怪奇物語風のイメージを思うし、その場のメンバー大体が「その物語の中の犠牲者としての乙女、若い美女。」と、桜の美しさの代償としての乙女の痛ましさと怨恨の美学のイメージをさまざまに語った。
 
が、そこで我らが先生はここぞとばかりのドヤ顔を見せ、「屍体老婆説」をぶち上げたんである。
 
曰く、老いさらばえ生を終えたひとりの老婆の人生まるごとが、その一生を凝らせた本質が、恐ろしいほど美しい桜の花のその爛漫の美しさとして昇華した、っていうような。爛漫の桜の妖艶な霊気漂う美しさを、その純粋なイデアの形で。
 
物語性というよりは純粋に豊かな絵画的イメージを呼び起こすその美しい御説は世界の見え方が変わるような革命的感動ですらあった。
 
その場の全員が一瞬にして「屍体老婆説派」に転向したのは言うまでもない。