酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

攻殻機動隊メモ

攻殻機動隊SAC、「笑い男編」から2ndGIG(個別の11人編)まで、ちびちびと観返していたんだが、クライマックス数話分、あまりのおもしろさについついガアと一気に観てしまった。

じいん。

バトーにはやはり痺れた。

「行かせやしねえ、行かせやしねえぞ!」
少佐の命令を無視、戦場を、瓦礫の街をひた走る。

「モトコーッ!!!」

瓦礫に埋められたクゼと少佐(草薙素子)がその孤独を通わせ満たされ合い、共に静かにこの世界のかたちから逃れようとするとき、狂ったように瓦礫を掘り起こす、咆哮する、あのシーン。

瓦礫の十字架もて墓を掘り起こす、黙示録的な風景を思わせるあのシルエット。

 

鼻にツンとくる。

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そしてクゼの科白をあれこれ反芻している。

クゼは何をもって絶望していたのだろう。

 

安易に口当たりのいい都合のいい情報(物語)に騙されて操られて行動し罪悪感を持たない大衆の、その罪業への無神経、それはその卑しさへの嫌悪なのか?

低きに流れる、と彼は大衆を非難する。難民の自爆テロ行為への衝動でさえそれはその「低きに流れた」衝動であると。

自爆テロの「己の崇高さへの恭順という美学に甘んじ、己のアタマで考えぬくことを放棄する、その逃避と耽溺。」自己犠牲の陶酔という誤りと愚かしさを思う。

ISのテロを思う。

絶対に間違っているものの原因と由来をもっとまっすぐ考えなくちゃいけない気がする。都合のいい物語(情報)の無自覚な選択と安易な絶対化、そしてそれへの陶酔。

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ゴーストの概念とかなあ、おもしろいなああああ、攻殻機動隊、もう新しいのできないのかなア…

 

おもしろいことがあればまだ生きられると思えるのよ、オレ。