酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

恐怖症

暗所および閉所恐怖症のきらいがある。おそらく。

および高所恐怖症、社会恐怖症、対人恐怖症でありながらの孤独恐怖症、男性恐怖症。あまりにも果て無く広大な風景にも恐怖する。

よくよく考えてみると、何もかもが怖いんである。
我ながらなんという恐怖症のかたまりなのか。

そして、暗いのや寒いのや暑いのや、痛いのやかゆいのやうるさいのやくさいのやもれなく全部ダメである。

うんと楽しくなければダメである。
厳しいのはイヤである。めんどくさいのもイヤである。

倫理観には乏しい。寂しがりだが人には冷酷である。美学の人は勝手にやってくれ、なるべく人をまきこまないでくれ、と思う。

非常に闇を嫌悪し恐れているが、どうしようもなく引き寄せられていく。
光が好きだが己の黒さが際立つだけなので光には近づけない。きちんと生きてるえらい人にはまばゆくて近づけない。

「佳い香水のかおりより、病院の、あわい匂いに慕いよる。」(「あばずれ女の亭主が歌った 」中原中也「在りし日の歌」より)

深い罪業の井戸の底から遠い明るい空のうつくしさを見上げ恋しさに涙ぐむ人生である。

 

実際このようでない人のことが私にはさっぱり理解できないのだ。私はそして一体いつ踏み外したのだろう。つるんと滑って、深い井戸の底の底まで。…いやある いはこの魂はもともとここから発したものであったのやもしれぬ、あるいは光の側にいる己と分かたれてしまったのやもしれぬ。半身があの上のほうに見えるあかるいきれいなとこにいるのでこんなに恋しいのやもしれぬ。