酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

日曜日のデパート

新宿の、喧噪の。初夏の輝きの中、日曜日のデパート。

晴れがましい街、デートの若者、家族連れ、電車に乗って街に出て、夢のための買い物をするひとたちの楽しい休日の空気に染まる。

昔嫌いだったデパートの化粧品売り場、しかし今はそれを楽しむ女性たちの心に寄り添うことができる。それにしてもこの伊勢丹の充実ぶりったら。ゴージャスなブランドが夢を競う。色、香り、ファッション、そのモード。華やかな夢を日常に潜ませるための物語を演じる女性たち。

いい香り、きれいに装った店員さんに丁寧に扱われてにこにこと話し、ほめられたり顔に粉をはたいてもらったり。プロの方が魔法の粉を選んでくれてささっとはたいた途端、鏡の中の自分の顔がふわっときれいになる。「うわっ、なんだかイイ!」「わ、ほんとです、お客様にはこれですね〜!」ちょっと色を入れてもらうとほんとに可愛らしく変身したように変わっていく。もとが可愛らしいからちょっとお色を調整するだけですばらしく変わりますよ、とほめられその気になってふわふわ嬉しい。希望に似た夢の光を灯してくれる。デパートはマヂック。