酔生夢死DAYS

本読んだらおもしろかったとかいろいろ思ったとかそういうの。ウソ話とか。

レーゾンデートル

毎年、9月の声を聞くと自分の中で解禁される歌がある。 「9月の海はクラゲの海。」 ムーンライダーズ。 これを聴いていて、原点ということについて思った。 高校の頃の風景、この歌を、このバンドを教えてくれた人達との出会いのシーンのさまざまを思い出し…

ジョージ・オーウェル「1984年」

(先週週末)ジョージ・オーウェル「1984年」読了。前半だけ読んで何だかんだほっぽってたんだけど、後半部一気読みしたら衝撃でしばらく茫然自失状態。 ものすごい読後感の悪さなんである。コンディション悪いとこに直撃食らってしばらく立ち直れなかった。…

朝が好きなのだ (ムーンライダーズ・サエキけんぞう・パール兄弟・宮沢賢治)

朝が好きなのだ 私は本当に朝が好きなのだ。何もかも新しい、きらきらと木漏れ日の落ちる新しい朝。 そして大切なのはそれが終末感とともにあるというところだ。始まりと終わりが一つのものであるところで世界は完全になり私は解放される。 この構造がずっと…

ショーン・タン

さて、先日帰省した。こないだ実家で導入したおニューのパソ君にまつわる(周辺機器含めた)一切の設定その他のデジタル関係引っ越し作業一気に請け負ったんである。 疲れ果てた。が、大層喜ばれたんで、まあえがった。 *** *** *** というこれはこ…

おうい雲よ …って言いたくなる空だなや。 夏キライ、猛暑辛い。バテバテ高温多湿キライ早く秋風…とは思うけど、やっぱりスコーンと青い夏の空、まっしろくてもくもくの雲、8月の夏休みの空は好きである。(特にまっさらできらきらの朝、そして長い長い夕暮れ…

脳足りん (どんぐりと山猫・ほんとうにほしいもの)

脳足りんが嫌いである。ものすごく嫌いである。大嫌いである。これこそが諸悪の根源であると思っている。 まったく実に切実な話なのだ。実害が酷すぎる。 …だがふと我と我が身を振り返ってみると、己が脳足りんでないとは決して言えないと言う事実に直面せざ…

いだてん

TV

いだてん NHK日曜夜八時の大河ドラマ。基本的に自分は普段この枠のドラマを見る人間ではない。 「面白いよ。」などと勧められても最初の一回も観きれず挫折してしまう。基本的に長時間視聴の忍耐力がないんである。 だもんでこれも何だか周りで評判だった…

「椿宿の辺りに」梨木果歩

梨木香歩さんの新刊、しかも非常に面白かった記憶のある「f植物園の巣穴」の続編、ということでどひゃーっと飛びついたんだけど。 …う〜ん、期待したほど面白く感じられなかった。というかやっぱり面白くなかったと思う。 確かに梨木果歩さん、その綿密なデ…

100分de名著 マハトマ・ガンディー「獄中からの手紙」

TV

100分de名著、随分昔のを掘り出して観てみた。2月のガンディーである。監獄から弟子にあてたヒンドゥーの求道の教えを説いたもの「獄中からの手紙」を追いながら彼を解釈してゆく趣向。 番組の概要、公式HPはここ。 ヲヤ指南役はオルテガのときとおなじあ…

(例えば)海の水雲と海の藻屑

私の母世代のご婦人というのは、(私の母をはじめとして、)得てしてあまり言葉にこだわらない人種が多い、ような気がしてならない。 単に私の周りの環境なんだろうけど。 物の名前にこだわらないというか通じることだけが大切で外側は些末なことであるとい…

上橋菜穂子「鹿の王」続編「水底の橋」

読了。 で。 …うむ。 とりあえず、本編ほどのものすごさではないけどさすがに期待は裏切られなかった。流行りの医療ドラマのようなんだけど、なんというか、上質な韓国ドラマのような人間ドラマの織り成すこみいった精緻な物語構成上の感情を揺さぶるおもし…

吉田篤弘「月とコーヒー」をちまちまと読んでいるんだが。

吉田篤弘、もちろん悪くないんだけど、なんだろうな。 いまぺろっと比べるの無意味かもしれないけど、引き換えくらべて考えてしまうのだ。短編の情趣のタイプ分けというか違いというか個性というか。 つまり、川上弘美の卓越。彼女の作品は、言葉は、短編で…

ゴボジン

新しい時代の新しい元号の発表された記念すべきエイプリルフール、今日この日に、何もこんなしょうもないことを書くこともないのだが、なんとなく。(元号発表に関してはあれこれ思いはあるのですが。令和。) ゴボジン。 このくだらなさがどうしてか忘れら…

恋と時空間(恋愛小説のススメ)

桜咲いてきて、嬉しいです。トリも花が好きなんスな。食っとりました。で、こないだの「100分de名著」のオルテガ「大衆の反逆」。 ここでワシはこのやたらと男前でかっこいい指南役の先生の語り口にシビれてしまった。で、それが刺激になってあれこれ考えた…

ミッツ・カール君

ミッツ・カール君のアクション、実は結構好きである。(こっちょり) 「100分de名著」録画消費、オルテガ「大衆の叛乱」にかかる。第一回。こりはピシッとツボにはまった。おもしろい。 オルテガの定義する「大衆」。これは階級としての大衆ではなく生き方と…

本あれこれ。雑感。

実家避難の週末のパターンとしては、とりあえず町の図書館であれこれ借りこむ。普段なかなか読めないものが読めることがあるのではないかという期待を込めて。 大抵ほとんど読めなかったりするんだけどね。とりあえず欲張って目についたもの借りてしまう。 …

珈琲屋

西荻におもしろい珈琲屋があるで、と教えてもらったんで、週末のそのそと行ってみたらほんとにおもしろかった。 看板がなければ住宅街の中のただの個人宅である。実に入りにくい。普通にひとんちの玄関である。実に入りにくい。 ノックして「すみません。こ…

「おそなえはチョコレート」小森香折 児童書とイデオロギー

小学生からYAくらいが読者ターゲットなのかな。とりあえず可愛らしいイラスト付きの児童書。 昔読んだもので、おもしろかった、という記憶はあるのだけど内容は忘れている。(そんなのばっかりですが。)図書館の2月バレンタインチョコレート本特設本棚に並…

「100分de名著~ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』」

TV

「100分de名著~ウンベルト・エーコ 薔薇の名前」観終わってため息。 この番組当たり外れがあったりするけど基本的にうまくできてて、時折滅多やたらと面白いアタリに出会う。 カミュ「ペスト」でハマってびっくりしてだな、とりあえず録画ため込んでたのだ…

猫の日

ものすごく理不尽でノータリンなものに魂を売って生き永らえているので最近いろいろと限界を超え胃が痛くて眠れない。とりあえず自転車操業、麦酒二本流し込んで「ジオラマボーイ・パノラマガール」を開いたら、昭和の岡崎京子がシンゴジラなテーマを既に萌…

名前ということ(吉田篤弘「あること、ないこと」・立原道造「さふらん」・ソシュール)

さて、吉田篤弘「あること、ないこと」のマユズミさんなのである。「マユズミさん」とは何だか知らないが地球にやってきた異星人。性別はなく彼/彼女と表現される。「百科事典」を編纂することを生業とする主人公の友人である。…そうだ、百科事典を編むこと…

夜明け記録 、宮沢賢治「農民芸術概論綱要」

二月如月朔日、新しい月、昨夜の久しぶりの雨に洗われた新しい朝である。 朝5時半頃の澄んだ紺色の中金色に輝いていたところから6時過ぎ次第に淡く消えてゆくところまで観測、見事な地球照を抱いた月星マーク。月に寄り添ったのは金星、少し遠くにみえるのが…

美しいもの

マンションエレベーターでベビーカーの赤ちゃんと目が合った。 いきなり嬉しそうににっこり笑い、私に向かってぱたぱたと手を振った。驚くほど可愛らしいうつくしいまばゆい笑顔がうす黒い穢れた心に突き刺さってなんかじいんと沁みた。 ただ存在しているこ…

モンブラン駆け込み

母が賢治の童話に興味を示したので貸したら面白がってくれたらしい。今日うちの方まで来たので、待ち合わせて珈琲のみながらあれこれ賢治の話になった。 …賢治のことなのでついスターバックスで熱くなってしまったアカン疲れた。母が賢治童話から風刺や絶望…

少女漫画とBL

ええと、タイトル通りのBLを語るにあたっての前提として、まずサブカルチャーでのオタクアニメのことなんか繋がりであること。 で、いわゆるつきの古式ゆかしいオタク男子の一般的な嗜好の話からってことで。 画一的な萌えアニメの「美少女」たちの画一的な…

PAPA

日曜の朝、明るい日の光のあふれる縁側に一式広げて、座布団に座り込んだ父は自慢のカメラ道具の手入れをしていた。ビクターの犬のマークのくっついたステレオからは重厚なクラシック。これも自慢のレコードコレクションだったんだな。こんもりと小ぶりな樹…

11月補遺・吉田篤弘備忘録

11月週末のあの日の補遺である。メモに残っていたのでメモのままとりあえず。今年もそろそろ終わっちゃうしね、心残りがないようにアップしといちゃおう。 *** *** 週末は吉田篤弘「雲と鉛筆」と、ふと図書館で手に取ってしまったのでついつい再読して…

11月、12月

11月。 朝の天気雨が上がった後、便りが届いた。銀杏が色づき始めた駒場の街で、金と緑の朝陽の木漏れ日の中を歩いているよ、と。「気持ちのいい季節だね、今日もがんばろ、なんて気持ちになるよ。」 そうか。 私は、晩秋の低い朝陽が辺り一面に金緑のひかり…

漱石忌

毎年12月8日には、太平洋戦争開戦の日であることととジョンレノンが狙撃された彼の忌日であることをしみじみと思い出す。 8月の壮大なセレモニーが行われる、あの惨劇に向かった戦争がはじまったこの日は誰も何も言わない、意外と知られていないので、ひとり…

「コンビニ人間」村田沙耶

こないだ、ポヨンと音がしたので見てみたら、 「『コンビニ人間』という本がある。感想を教えろ。」という丁寧なメッセージが我がiPhone君に入っていた。 知らんがな。 「じゃあ読め。」 知らんがな。 …しょうがないなあ。芥川賞をとったらしいのでちいとネ…